たまたま出くわしたのですが、とある飲食店のメニューの価格に文句を言っているお客がいました。
飲食店のメニューの価格は「税抜き価格」でしたが、勘違いした客が激おこ。そりゃぁもう、怒髪冠を衝くとはあのこと。
確認してみると表紙に小さく「メニューは税抜き価格です」と表記されていましたが、確かに見にくい。
怒った客は「詐欺だ!」やら「親切なお店じゃない!」だの言った後に「税込み価格を表示しないお店には二度と来ない!」と支払いを済ませて帰りました。
なぜ税込み価格を表示しないのか?
増税に伴い総額表示の義務が緩和されましたよね。
それからというもの、企業によって税込み表示、税抜き表示するお店があり、買い物もしにくくなったことでしょう。
税込み価格の表示があるお店では見かけませんが、本体価格しか表示していないお店ではスマホで計算している主婦を見かけることもあります。
まぁ、お客にとっては税込み価格の表示はして欲しいのは間違いない。
そんなことはお店も分かっているはずですが、それでも税込み表示しない理由ってわかります?
表示しないお店と、表示できないお店
お店によっては表示しないのではなく、表示できない場合もあるってことは分かっていても損はない。
確かに世間で言われているように、「消費者をあざむくため」とか「他より安いと錯覚させるため」にしている企業もあるっちゃあるのかも。
だけどそれは一部の大企業の話で、中小企業、または個人経営のお店はコストを考えてのことなんだよね。
中小企業の多くは「表示しない」のではなく「表示できない」が正解。県内でも名前を売っている大企業だと話は違ってくるけど。
もともと増税されるはずだったのを覚えています?
2014年4月から消費税が8%になりました。あれから2年も経っているんですね。
当時の予定では2015年10月には10%へ増税することが決まっていたのですが、延期になり2019年10月に決まりました。
当時は1年後には消費税が変わるということで、本体価格のみ表示した方がコストも作業も省けると判断したお店が多かったんです。
税込み価格を表示している状態で消費税が変わると、POPからプライスラベル、その他の設定をすべて変えないといけません。
飲食店でいえばメニュー表も新しくしないといけないんです。メニュー表だってタダではない。
つまりお金が2重にかかってしまう。このタイミングで8%の総額表示に切り替えても、1年後にはまた経費がかかるってわけ。
だったらとりあえず本体価格のみ表示していよう!なんてお店が多かったってわけです。
そういう事情があるにも関わらず鹿屋市内でも大手企業、
- マックスバリュー
- コスモス
- タイヨー、サンキュー
- ドラッグストアモリ
なんかはお客目線の商売を意識しているのでしょう。そういう状況にも関わらず、しっかりと税込み価格の表示をしていましたよね。
増税先送りで表示が変わったお店は?
上で述べたように増税が先送りされました。
そのタイミングで「2年間は総額表示に切り替えよう」というお店が出てきても不思議ではないのですが、鹿屋市では確認できていません。
これについては、個人のお店はしょうがないですが大企業は別でしょ。
県内でも名前が売れている大企業は税込み価格の表示をするべきだ、と、私は思うんです。
だって、出来ないわけではないから。他店と比較されると自信がないのか、それとも会社の都合優先で客のことなんか考えていないのか。
税込み価格を表示しないお店にも行ってあげましょう。
特に個人経営の飲食店、お店にはできない理由もあるんです。
大手と違ってコストをできるだけかけたくないのが本音でしょうから。
そういう背景を考えると、もっと優しくなれるかもしれませんよ。それではまた。
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