
1度は耳にしたことがあるでしょう、シマアジの刺身についてです。
皆さんもご存知のように高級魚として知られるシマアジですが、天然物、養殖物があり、価格的にはやはり天然の物が高値で取引されます。
一般的に出回っているのは養殖のシマアジですが、こちらがキロ単価1800円~2000円ほどなのに対し、天然物は大きさにもよりますがキロ単価6000円ほどになることも。
よく聞かれるのが
「天然と養殖ではどっちが美味しいの?」
ですが、好みの問題になるので一概には言えません。脂が多い刺身が好きな方は養殖、人工的な脂ではなく天然ならではの脂を好むのなら天然を勧めます。
ただ、ゆるぎない事実なのは、養殖も天然も美味だということ。
そんなシマアジの刺身について書いてみましょうか。
YouTubeで動画解説もしてます!参考にどうぞ
シマアジの刺身
シマアジの刺身の手順を解説する前に、余計な心配を取り除いていきましょうか。
シマアジの寄生虫について
刺身で食べるときに気になることはこれでしょう。
天然の魚には寄生虫はつきもので、いるのがむしろ当たり前と思っていて下さい。
ただ、私は魚に携わる仕事に就いて15年が経ちますが、未だにシマアジに寄生虫を確認したことはありません。
主に出回るのは養殖物になりますが、養殖のシマアジには寄生虫はいません。天然シマアジに関しても寄生虫を見たことはありません。
安心して食べられる高級刺身だと思っていいでしょう。保証はしませんがw
ただ、天然シマアジならば可能性としては無くはないですが、それでも確率としては非常に低いと言えます。
シマアジの刺身はどれくらい日持ちするの?
食べようと思えば刺身は何日でも食べることができます。
軽くお腹を壊して数日間だけ苦しむ覚悟があるのならですが。刺身は切ってしまうと空気に触れてしまうため、酸化が進みどうしても鮮度が低下します。
なので、切ってしまったのなら当日に食べきることを推奨しておきます。
鮮度が非常に高い状態で刺身に加工し、翌日まで保存状態が良いのであれば問題はありませんが、なるべく当日に消費するのがいいでしょう。
食べきらなかった場合、残りは加熱調理してしまいましょう。
刺身に切っていない状態なら保存状態さえしっかりしていれば2,3日は大丈夫です。
シマアジの刺身も寝かせるor寝かせないは好み!
以前から書いていますが、刺身を寝かせるor寝かせないは好みの問題。
鮮度や食感を楽しみたいなら当日の鮮度の良いうち(死後硬直する前)に刺身にすればいいし、本来の味を楽しみたいなら寝かせればいいでしょう。
丸の状態で手元にあるのなら、どちらも楽しんでみると良いですよ♪
さて、前置きはこれくらいにしてシマアジの刺身の手順を紹介しておきます。
シマアジの刺身のさばき方、作り方
下処理する
どんな魚でも下処理は基本的には同じ。
- ウロコを落とす
- エラ、内臓を取り除く
- 頭を落とす
こういった手順になります。魚の調理に慣れていない場合は、ヒレを先にカットしておくことを推奨しています。
まずはウロコを落とします。(ちなみに写真は天然シマアジ)

上で述べたようにヒレで怪我をしないように注意。
続いてエラ、内臓を取り除きます。アラ(頭や骨)は味噌汁にしても良いダシがでるので活用しましょう。

エラを取り除き、腹を切って内臓を取り除いたら水洗いします。

そして最後に頭を落としたら下処理が完了。



ここまでで下処理が完了です。次はおろしていきましょう。
シマアジの皮を取り三枚におろす
ここから特殊な手法になりますが、通常の三枚おろしとは異なり包丁の「先」を使って切り込みを入れていきます。

腹、背のどちらにも軽く切り込みを入れます。

ここから手を使って皮をはいで行きます。頭の方から皮をつまんで引っ張ればめくれます。

注意してほしい点は、皮と一緒に身が付いてこないように丁寧にゆっくりとはぐこと。
特にお腹の部分の身を一緒に引っ張ってしまわないように注意。


皮がはげたら通常の三枚おろしの手順です。お腹側から包丁をいれ、背の方にも入れます。

反対側の身も同じ手順でおろしていきます。反対側も終わると皮なしの三枚おろしの完成です。

三枚におろしたら中骨を包丁で取り除き、柵の状態にすれば後は切るだけ。

ここまでの手順で「皮」について補足しておきますが、皮引きは包丁でしても構いません。
包丁を使わず手ではぐことで繊維が残ります。ただ、シマアジに関しては繊維は全く気になりません。
皮引きは数をこなさなければ上手くできないので、この手法をお勧めしました。
刺身の切り方
刺身にする場合、鮮度が究極に良い状態(死後硬直がまだで身が活きている)のであれば噛み切れないほどの弾力なので「そぎ切り」、寝かせたシマアジなら「平造り」でいいでしょう。
身が活きている状態で厚めに切ってしまうと、ただのゴムを食べているような触感なので注意していください。そぎ切りがいいですよ。
刺身の切り方はこちらを参照してください

ついでにシマアジの刺身の食べ方を
オーソドックスなわさび醤油がおすすめなのは間違いないのですが、カルパッチョのようにドレッシングでも非常に美味。
普通の刺身に飽きた方は(ないか)、カルパッチョも試してみてください。

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