
販売業であるならば欠かせない数字の1つ「粗利率」について記事にしてみます。
会社の中で、それなりのポジションに就くと数字管理をしなければなりません。
その際には非常に大事な数字になりますので、しっかりとこの記事で学んでおきましょう。
粗利率について
そもそも粗利率ってなんですの?
簡単にいうと粗利率とは「粗利額」を売り上げで割ったパーセンテージのことです。
と、言われてもなんのことやら分からないですよね。
粗利率とは、粗利額を売り上げで割ったパーセンテージなので、まずは粗利額を出さなければいけません。なので、まずは粗利額の計算方法からいってみましょ。
粗利額とは?
粗利額=原価と売価の差額のこと。
粗利額とは、商品の売値から仕入れ値(原価)を引いた「差額(利益)」のことです。
単純な例を用いて計算してみましょうか。
100円の商品を仕入れ、150円で販売したとします。この場合の「差額(利益)」を出すには以下の計算になりますよね?
150(売価)-100(原価)=50(差額(利益))
単純に売価から原価を引けば「商品の利益額」が算出できます。100円で仕入れて150円で売るのですから50円の利益。
この50円の利益のことを「粗利額」といいます。
もっと分かりやすく言えば「儲けた額」が粗利額になります。ここまでは分かるでしょうか?
そして粗利額(儲け、利益)を「売上」で割ったパーセンテージが粗利率になります。
それでは粗利率を計算してみよう
粗利率を算出するのは実は難しくないんです。というか簡単。
上で解説してきた「粗利額」を売り上げで割り、パーセンテージを求めるので100をかければOK。
それでは簡単な問題です。まずは粗利額を算出してみましょう。
Q.1個100円の商品を10個仕入れ、150円で販売して完売しました。この場合の「粗利額」を求めてください。
1個100円を10個仕入れているので、100×10=1000となり商品の原価は1000円。
その商品を150円で販売し完売しているので、150×10=1500円の売り上げ。
計算式は簡単ですね。
1500円(売り上げ)-1000円(原価)=500円(粗利額)
このようになります。ここから「粗利率」を求めるので「粗利額÷売上×100」という計算をしてみましょう。
まずは粗利額を売り上げで割ってみます。
500円(粗利)÷1500円(売り上げ)=0.33333333….
上記のようになります。割り切れないので切り捨てて0.333としておきましょう。これにパーセンテージを求めるので100をかけます。
0.333×100=33.3%
この場合の「粗利率」は33.3%になります。
原価が変動した場合の粗利率の計算
仕入原価が変動することは珍しく無いですよね。
原価が変動しても「月間奉仕品」など、途中で売価を変更することができない場合があると思います。
原価が変動していますが、売価の変動はないので計算がややこしくなりますね。
簡単な計算をしてみましょう。
月間奉仕品で商品の売価は150円の固定だとします。仕入れ値は100円でしたが、値上げの案内で105円に。
100円の原価で50個仕入れ、値上げ後の105円で50個仕入れました。
まず、100円で50個の仕入れなので
100×50=5000円
値上げ後に105円で50個仕入れているので
105×50=5250円
仕入原価は、5000+5250=10250円となりますね。
売価に変動はないので、150×100=15000円の売り上げ。それでは粗利額を求めてみましょう。
15000(売り上げ)-10250(原価)=4750(粗利額)
粗利が4750円、ここから粗利率を算出するので
4750円(粗利)÷15000円(売り上げ)×100=31.66666
となりますので、繰上げで粗利率は「31.7%」となります。
粗利率、粗利額から分かる事
単純に利益が出ているか否かが分かります。
企業には経費がありますが、粗利額を経費が上回っているなら利益が出ていないことになります。人件費、広告費、光熱費、その他の経費を計算してみましょう。
経費を算出した上で、売上高を予想し粗利率の設定をしましょう。
在庫
そして、本来は粗利率を求める場合は「在庫」が関連してきます。単純な単月での大まかな「差益」で良いのであれば上述した計算式で構わないです。
しかし、本当に正確な「粗利」を把握するのであれば在庫の計算も必要になります。
売り上げを予測して、毎月の粗利をしっかり把握し、経費を見つめましょう。

粗利は凄く大事です。


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