
嫌いな人の方が珍しいほど人気のある「太刀魚」
刺身、煮つけ、塩焼き、どれをとっても非常に美味で、特にキロアップ(1キロ以上)は最高にうまい。
需要が増えたのか、それとも水揚げ量が全国的に少なくなっているのか分かりませんが、ここ数年は価格の高騰が続いています。
太刀魚
太刀魚の旬と名前の由来
まず、太刀魚の旬についてですが7月~10月が旬になります。
名前の由来は2通りの説が
- 見た目が「刀のようだ」という事から「太刀魚」と呼ばれる説
- 立ち泳ぎをする事から「立ちうお」と呼ばれている
どちらも信憑性のある名前の由来ですね。太刀魚は正に「刀」に見えますし、立ち泳ぎをすることは有名です。
どちらが正解なのかはつけた人にしかわからない。
ちなみに太刀魚には2種類あり、テンジクタチと呼ばれる「背びれ」が黄色いものと、一般的に知られている「太刀魚」があります。
太刀魚の調理法
何しても美味しく食べる事が出来ます。
- 塩焼き
- 煮付け
- ムニエル
- 刺身
- から揚げ
上記のように、どんな料理でも美味しく食べられるのが太刀魚です。
前置きが長くなるのもあれなんで、調理法から解説していきましょうか。
太刀魚のさばき方 刺身
太刀魚を刺身にする際の手順
他の魚と手順は同じ。
- 頭を落とす
- ハラワタを取り出し水洗い
- 三枚におろす
- 腹骨をとる
- 好みの大きさに切る
以上になります。生の刺身にする場合はこれで良いのですが、ちょっと違った「炙り」の手法まで解説しますので、最後までお付き合いいただければ幸いです。
1、頭を落としてハラワタを取り出し水洗い
頭を落とすのは説明は不要だと思いますので割愛します。
ちなみに太刀魚の頭は鋭い歯がついていて非常に危険。頭を落とす際には注意してください。(頭も使えないこともないですが、家庭で調理するには危険なので今回は解説していません)
それでは解説します。まず頭を落としたら↓の画像のようになっているはず(尻尾の細い部分も不要なので落としてしまいましょう)。

ここから腹を割っていきましょう。

魚卵が出てきましたね。卵も調理すれば食べることが可能。塩焼きにする場合は抜かずに一緒に焼いてしまいましょう。
今回は刺身にするので取り出して水洗いします。ハラワタを取り出したら血合いに沿って包丁で切り込みを。

後はスプーンなどで血合いも綺麗に落としてください。

大名おろしで三枚におろす
ここから通常の魚と異なり「大名おろし」という手法でおろしていきます。
通常は頭を落とし、ハラワタを出したら背中側、腹側に包丁を入れておろしていきますが、太刀魚は骨に沿って包丁をすべらせ、一発でおろす手法を使います。
タチウオの頭の方から「中骨」にそって包丁をすべらせます↓

真ん中に骨が見えますが、この骨に沿って包丁を入れていきましょう。
背びれにそって尻尾の方に包丁を滑らすとうまくおろせます。


この卸し方だとお腹の方に少し身が残りますから、気になる方はお腹側だけ通常の三枚おろしのように包丁を入れても構いません。
正直なところ残る身は微々たるものですが。小さなタチウオなら問題ありませんが、大きなものになると家庭用のまな板では乗り切らないと思います。
なので、自宅で大きなタチウオを調理する場合は2つに切り落として調理した方が簡単。



卸し方の手順は同じ。2つに割ると家庭のまな板にも乗るので調理しやすいです。
骨は唐揚げにできるぞよ。三枚におろしたら腹骨を取る
三枚におろすと骨が残りますが、その骨は唐揚げにすると美味。


味付けしても美味しいので、「太刀魚 骨 せんべい」などで検索してみるといいでしょう。
ここまで完了したら、次に腹骨を取り除きます。

通常の腹骨をとる作業とは少しちがって、ごっそり落とす感じほうが方がうまくいくかも。
それでは次に刺身について解説します。
タチウオを刺身にする

タチウオの三枚おろしが完成したら、いよいよ刺身にしていきます。
切り方は何通りかありますが、太刀魚の刺身は「固い皮」をどうするか?になります。
タチウオの皮は包丁ではぐことが出来ません。通常の刺身のように切ってしまうと、どうしても皮が口に残ってしまいます。
これを防ぐには3つの方法が。
- 小さく切る
- 皮に切り込みを入れる
- 皮を焼く
この3つの方法を解説していきます。好みの方法を選択してください。
小さく切る
タチウオを細かく切ることで、口の中に皮が残ることを防ぎます。
切り方は簡単、皮目(銀色)を上にして細く切っていくだけ。

一切れづつではなく、何切れかまとめて食べるといいかも。「なます」なんかにする時はこれが最高。

皮目に切り込みをいれて切る
包丁で切り込みを入れることで、皮が口に残りにくくなります。

包丁を入れる間隔はせまいほどいい。小刻みに包丁を入れていきましょう。

皮目を炙る
道具さえあれば一番のおすすめかな。
これが必要。なければ炙りではなく、皮目に刻みをいれるか、もしくは小さく切るか。
手順は簡単。皮目を上にしておきます。

後はトーチバーナーで炙るだけ。軽く焦げ目がつく程度がベスト。

皮目を炙ったら氷水で冷やします。そして切るだけ。
甘みもでるし、これが一番美味。


タチウオの刺身の手順は以上です。ついでに、塩焼きにする際の小技も解説しておきます。
タチウオの塩焼きを食べやすくする方法
タチウオを塩焼きにする場合は大きいほうがいい。
キロアップになると本当に美味です。↓のタチウオは2キロほどのタチウオ

見ての通り脂が乗っていて見るからにうまそう。んで、この状態から包丁の先で切り込みを入れます。(あくまでも切り込みなので、軽く切り込みをいれてください)

反対側も入れていきましょ。

両方とも切り込みを入れたら、ヒレを包丁で押さえて身を引っ張ります。

こうすることで背びれの骨が取れるのでたべやすくなります。

切り身にする前にもできますが、家庭用のまな板ではタチウオが乗りきらない、そして切り身にした状態の方が簡単に取れるのでおすすめ。
それでは長くなりましたがタチウオの調理法についてでした。
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