
これまで2つの数字について解説してきました。
粗利をコントロールするには、値入をコントロールする必要があることは分かったでしょうか?
そこで今回は値入のポイントを紹介します。
ロス率がゼロに近い商品は値入率がそのまま粗利率になる
値入の記事でも触れましたが値入率30%の価格設定をした商品が、値引きや廃棄なく売り切れた場合の粗利率は30%です。
つまりロスが無い商品に関しては値入のパーセントが、そのまま粗利率になるということです。
ロスが無い商品に関しては値入を低く設定するのも1つの方法
この方法は競合対策に有効です。
理由としては、ほとんどの部門管理者は粗利率予算に合わせて一律で値入率を決めているからです。
※あくまでも私の地域はですが
なぜそれが分かるのかという点ですが、それについても解説しておくと、
今や同じ商品の納価というのは物量の違いで多少は異なりますが、会社によってそれほど大きな差異はありません。
だって納価を変えると競合の売価を見てバレてしまうから。
バレるのよ。
バレる。
そんで納品業者は「あれは競合店が赤字で販売してるんです…」とか言うのだけど、ライバルの納品業者が間違いなくバラします。
そんな理由で取引先によって大幅に納価を変えることは出来ない状況になってます。
結果として納価に差異がないので、売価を見れば競合が何パーセントの値入を入れてるのか予測できる。
予測できたらロスのない商品の値入は、競合より低くして集客に繋げ、別なカテゴリで利益を出すのも1つの方法です。
では、どんな商品の値入を下げるのか?
ズバリ!!!!!!ロスのない商品です。はい。
- 返品対応のもの
- 賞味期限が長く(冷凍商材や乾物、加工品など)回転率の良いもの
- 賞味期限がないもの
- 需要が高くロスが低く、且つ集客できるもの
1~3までは解説する必要もありませんね。特筆すべきは4です。
需要が高くロスが低く、且つ集客できるもの
この商品の値入を下げると集客効果抜群です。
なぜなら、需要があるので競合も並べている上に、顧客が欲しい商品なので比較対象になりやすいからです。
例えば私の地域ではカンパチの刺身の需要が高いです。
需要が高いので競合もメインで販売してますし、競合調査もカンパチの価格だけは必ずチェックします。
それはつまり顧客も同じ目線だということです。
そういった理由から需要が高くロスの少ない商品の値入を下げることは集客につながります。
それでも単部門の集客力は知れたもの
こんな意見を耳にしたことあります。
でも、数字を見る上層部に分かる方がいれば、構成比や支持率で集客してる部門は一目瞭然なので、結果としてあなたの評価は上がります。
もし、数字なんて見れる方がいないなら諦めましょう笑
まとめ
ここまで解説してきた理由で、一律の値入をしても顧客に選ばれるお店にはなりません。
ちなみにですが、これはディスカウントに走れ!という意味ではなく、競合と比較される商品は値入に気を使う必要があるということです。
もしかすると、あなたの会社も、役員も、上司も、誰も考えずに仕事してるかも知れません。
でもね、世の中は思ってるより広くて、あなたが何も考えずに仕事してる時間に勉強して、知恵を絞って、現場で問題を解決してる方が必ずいます。
これは覚えておきたいですよね。
集客重視の値入、利益重視の値入を明確にして、粗利率をうまくコントロールできるようになりましょう!
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